| 時 刻 | ST-EXUPÉRY L'ultime secret | Der Printz, der Pilot und Antoine de Saint-Exupéry |
| | | 目標:Grenoble - Annecy。Hyéres 経由で約 600 km, 90 分の飛行で到達予定。(サン・トロペや、幼少時代を過ごしたラ・モールの近くを通過する)[p.200 本文]【ボルゴからアヌシーまで、直線ならば約 450 km】 |
| 08:45 | サンテックス、ボルゴ飛行場(バスティア・ボルゴ基地)離陸 |
| 09:05 | コルス岬のレーダー(連合軍)サンテックス機 Hyéres 近辺で海岸線通過を確認。 [1948, L. Werth]
Cannes にあるドイツ軍のレーダーが、離陸から海岸線航過までを報告。 [Pemler Lander【Landser?】 2/93]
【F5 の巡航速度は 490km/hr 前後だから、Borgo - Hyéres 間は30分程度と考えられる。上昇・上空占位にかかる時間(6000m までに約6分。これから1万メートルまでは、更にこれ以上の時間を要する。この間、水平対地速度は激減。旋回上昇すれば、水平移動速度はゼロ。)を勘案すると、08:45 Borgo 発進 [Pradel : p.161]、25分後に海岸線通過 [p.56] には少々無理がある。計算も合わない(09:10 の筈)。】 | コルシカ島のレーダーステーション“コルゲート”が、Hyéres 近辺で海岸線通過と報告。 [p.200 本文]【左欄註記参照】 【左欄註記に述べたように、P38 型機の巡航速度から推して、仮に 08:30 ボルゴ離陸としても、この時刻に海岸線通過は無理(同一書内での、下欄の記述とも矛盾)がある。もし、本書や Pradel 氏が言うように、サンテックスが飛行計画を無視し、巡航速度を遙かに超えるスピードで飛んだのだとすれば、彼の「死に急ぐ」気持ちがそうさせたのだということになるだろう。】 |
| 09:10 | | Hyéres 方向に向けて飛行中 (地中海上空)。[p.205 の地図説明]【上欄と矛盾】 |
| 09:30 | | 飛行計画:海岸線航過。[p.205 の地図説明] |
| 10:00 | ドイツ軍:Chazells-sur-Lyon のレーダーステーションが、Annecy - Grenoble 間を高々度で行ったり来たりしている単機飛行中の機体を確認。 Bron(リヨン東郊外)と Aix en(Aix-en-Provaence:リッペルトは Aix-les-Milles 飛行場に駐留)に警報発令。[ST-EXUPÉRY L'ultime secret p.161-162]
【 Falter と連携している戦闘機隊は、 Bron(リヨン東郊外), Ambérieu(リヨン東 約50km), Valence(リヨン南100km)の3飛行場。発見空域に一番近いのは Ambérieu だが、F5B は脚が速いので逃げられる虞が強い。Valence から回り込めば邀撃可能なので、邀撃命令を出すのなら Valence に下令するのが順当。Bron に警報を発令したのなら、その後リヨン方面に飛来する可能性があると判断したことを意味する。】
【Aix-en-Provence は Falter(Chazells-sur-Lyon)の管轄下になく、警報発令は別の管区指揮所が行うはず。Chazells-sur-Lyon からは遠すぎて、プロバンス地方(Aix-en-Provence・Castellane・Draguignan)上空はとても監視できず、当然、受け持ち区域ではない。】
【また、複数のドイツ軍レーダーステーションが Castellane(Draguignan 北方約 30km)方面へ高々度を飛行する単機を報告、Draguignan 上空まで監視したと述べている。 上記理由で、Falter(Chazells-sur-Lyon)は除かれる。】
| 2機のドイツ軍戦闘機が発進。[p.202] |
| 10:15 | | 飛行計画:目標地域に到着。[p.205 の地図説明] |
| 10:15 - 11:00 | 本文では「(サンテックスは)2000メートルの高度を飛んでいた」と述べる [p.60] が、Annexe 2 では「(11:00 頃)海へ向かって3000メートルを落下していった」[p.181] と記述している。 | リヨン平野上空に進出。リヨン東郊外を掠め【防空戦闘機隊が駐留する Bron 飛行場直上、かつ、レーダーステーション Falter の面前。レーダーステーション Falter と戦闘機部隊・高射砲部隊(もちろん、サンテックス機を目視確認できる。目撃談なし)を挑発しているとしか思われないコース取り(なぜか、レーダーに捕捉されず、邀撃もされていない)】 、大きく東へ旋回してアヌシーへ向かう。[p.205 の地図。このページ、上欄または下欄の記事の図参照] 【Nick Beale 氏が指摘するように、海岸線接近からアヌシーまでの往路で、ドイツ軍レーダー網に捕捉されていないのは極めて不自然で、あり得ないこと。】 |
| 11:00 | リッペルト、サンテックス機を撃墜。 リッペルトは撃墜を無線で報告。[p.60] 【その後の数日間、ドイツの無線に、サンテックスのライトニングをルフトヴァッフェの戦闘機が撃墜したという報告はなかった。】 [p.162] 【24時間無線傍受を行っていた連合軍側には、その記録はない。当然、サンテックスによる作戦遂行中のボルゴ基地も無線傍受を行っていたが、サンテックスの周波数にもドイツ軍の周波数にも、交戦の兆候はなかった】 | 電探捕捉:Annecy - Grenoble 間を南に向けて飛行中。[p.205 の地図説明] ドイツ軍:Chazells-sur-Lyon のレーダーステーション Falter が捕捉(距離:120 - 140 km)。やがて、捕捉域外へ消えた。この飛行機のことは、アヴィニョンにある南仏航空指揮所に報告した。[p.192 引用][Karl Otto Hoffmann ; Neckargemünd 1973]【距離の記述は不正確。リヨン - アヌシーおよびリヨン - グルノーブル はそれぞれ約 100 km。その中間の リヨン - シャンベリー間は、約 90 km。Falter の遠達距離は、せいぜい 100 km(後期の最良記録。大型機)で、1944年夏に配備されたばかりの Falter の Freya は、まだそれほどの性能を持っていなかったから、一番近いシャンベリー上空でも、大型機とは言えない P-38 型機を捕捉できたか否か疑問が残る。左上 Pradel 10:00 の註記参照。】 サンテックス機が(目的地)グルノーブルにいることを、近くのドイツ軍レーダーステーション Falter が捕捉。当該機はその後南へ飛行。 第200戦闘大隊は警戒態勢に。その後(11:10)レーダーステーションは機影を見失った。飛行高度は1万メートルであった。領空監視員がその航跡をツーロン北方まで追跡。その飛行は更に、ツーロン/マルセイユ地域の海岸まで、約30分間続いた。[p.200 本文] |
| 11:10 | | Grenoble 空襲警報/警戒警報解除。[p.205 の地図説明] |
| 11:15 | | 飛行計画:目標地域離脱(Grenoble 南方)。[p.205 の地図説明] |
| 11:25 | | リッペルト、Marignane/Aixe-les-Milles 発進。[p.205 の地図説明]【本当に出撃したのなら、警戒・邀撃準備と思われる(この段階では、敵が何処に来るのか、会敵できるかどうか、まだ判らない)】 |
| 11:29 | | 電探捕捉:ドイツ戦闘機発進。 [p.205 の地図説明] 英国側の記録【文献記載なし】 に依れば、マルセイユ地区のドイツ軍戦闘機部隊が発進した。この時点で、リッペルトが愛機 Me109-G6 を駆って出撃した可能性が極めて強い。彼は、報告された敵機をツーロン/マルセイユ地区で邀撃するよう命令を受けて飛び立ったと思われる。(既に、2機のドイツ軍戦闘機が、10:00 に発進している。) 【この( )内の文章は意味不明であるが、戦闘機の機種次第では残存燃料が乏しくなっているので、それとの交替をにおわせているのかも知れない。】[p.202] |
| 11:30 | | フランス軍戦闘機がマルセイユ北方をツーロン方面へ飛行するドイツ軍戦闘機を目撃。【文献記載なし】[p.202] 飛行機が一機、海の上を行ったり来たり(振子運動)した後、遂に海中に没したのが、ツーロン東の対空火砲陣地から目撃された。【文献記載なし】[p.202] ドイツ戦闘機目撃。[p.216, 文献74(連合軍側)。「11:30 、43º50N 05º50E【Renard 註:マルセイユ近傍】2万〜2万5千フィート上空を東に向けて移動する2機の国籍不明機/敵機が目撃された。」これと同じもの(ドイツ語訳しただけ? それにしては細部が異なる)と思われるが、「フランスのパイロットがその帰路で、11:30 に、2機のドイツ戦闘機を、ツーロン北西 50km【Renard 註:マルセイユ近傍】上空に目撃。」]【マニュアル通りの“2機編隊”。11:25 の警報を受けて発進したとすれば、5分後に約 7000 - 8000 メートルに達したことになる。(リッペルトは変則的な単機、高度5000 メートル。)(Bf109G6 の最高速度;660km/hr , 上昇速度;5000 m まで約3分。)】 |
| 11:40 | | 会敵 ⇒ 撃墜。[p.205 の地図説明] 11:40 頃、ホルスト・リッペルトは、ツーロン/マルセイユ地区で、フランス国籍標識をつけた p-38 ライトニングを発見。その機は約 2000 メートルの高度で、おかしな飛び方をしていた。 [p.202 本文] リッペルトは北へ向けて飛行し、その P-38 に接近して、背後から撃墜した。 [p.203 本文] |
| 12:15 | | 飛行計画:ボルゴ帰投。[p.205 の地図説明] |