再浮上:著作権保護期間延長問題の亡霊

再々浮上
著作権保護期間延長問題の亡霊

TPP と著作権問題

 沈静化したように思えた著作権保護期間延長問題が、またまた浮上してきました。政府が駆け込み参加を画策している TPP(環太平洋連携協定)事前協議で、アメリカが著作権保護期間の統一を求めるであろうことが確実視される事態になったのです。
 私は、失策を繰り返した農業政策を今のままの状態で守るためにする TPP 反対論に与するものではありません。しかし、TPP 参加に伴って、さまざまなことがなし崩しに改変され、その中に著作権問題が含まれるとあっては、見逃すわけには行きません。著作権保護期間延長問題ひとつだけでも、TPP に反対する理由として充分であると思います。
 理を尽くし、道理を通さねばなりません。金儲けのためならどんな理不尽なことでも押し通すアメリカ資本主義に屈することがあってはならないのです。自らの製品を有利な条件で輸出するためには、それに伴うどのような不利益をも踏み躙る日本の大企業と、それに便乗して著作権問題を自分の利益のために改変しようとするあさましい亡者共に、断固として対決しなければなりません。

(2012.02.07 追加)

再浮上
著作権保護期間延長問題の亡霊

再浮上:著作権保護期間延長問題の亡霊

 本日(2009.11.20)川端達夫文部科学相が閣議後の記者会見において、保護期間延長へ意欲を見せたと伝えられます(日経新聞)。
 自民党政権下ですら、文化審議会の著作権分科会が意見をまとめられず、両論併記の報告書を作成して棚上げになった(実は、パブリックコメントをはじめ、反対意見が圧倒的で、押し切ることができなかった)問題を、利権者団体の走狗となって、ゴリ押ししようとする態度がミエミエです。
 要職者の政治資金問題(川端氏自身、キャバクラ等への支払い114万円を政治活動費から支出していた点を追求されています)にとどまらず、民主党は自民党と選ぶところがない実態であることが、明らかになりつつあります。自民党と変わらない強行採決も行いました。予算編成を前に、自民党も顔負けの族議員が顔ぶれを露わにしてきました。
 文部科学省関連では、科学技術研究体制整備の問題・学力低下の問題・少子化に伴う生徒や学生数減少の問題・教師の疲弊と資質低下の問題・幼保一元化の問題・その他、緊急課題が山積しています。そんなときになぜ、著作権保護期間死後70年延長に意欲を示す理由があるのでしょう?
 「グローバリゼーション」は所詮「アメリカニゼーション」に過ぎませんでした。「ある種の世界標準」(=ミッキーマウス延命法)を理由に著作権法改定を正当化しようとするのは、内容から目を逸らして利権に走る者の屁理屈に過ぎません。利権がらみで、業界団体の代弁者にしか過ぎない族議員の存在を、許してはならないのです。そしてもちろん、大臣を自家薬籠中のものとして、影で糸引く文部科学省の官僚の意図も見過ごすことがあってはなりません。

 数の暴力を恥じることない、自民党と同列の非民主主義的な政党・政府の動向は、しっかりと監視し続けなければなりません。放埒な強行採決を許さないためには、バランスの取れた均衡勢力分布が望ましいのです。そのためには、来年予定されている参議院選挙でどのような選択・運動をすべきかと言うことも含めて、今後の動向を見極め、躊躇することなく声を上げて行く必要があろうかと思います。

 見落としていたのですが、続報をチェックした結果、去る18日に開かれた「JASRAC創立70周年記念祝賀会」の席上、鳩山由紀夫首相が、「著作権の保護期間を現在の『著作者の死後50年』から『死後70年』に延長するために最大限努力するとの考えを示した」ことが判りました。あの日本音楽著作権協会に招かれての記念祝賀会ですが、単なるリップサービスではなく、政権トップからの、利権に尻尾を振る政策方針であることが明らかになりました。【関係がギクシャクし始めたアメリカへの貢ぎ物としても有効です。】
 国民に背を向けて、利権に擦り寄ろうというとんでもない政権姿勢ですが、現在の国会勢力図を考慮すれば、これを阻止するには、死にものぐるいの反対運動が必要であろうと思われます。

(2009.11.21 追加) 

 ハネムーンと呼ばれる、政権発足後100日を迎えようとしています。この内閣、長続きしそうにありません。トップの言葉が軽すぎて、信用するに足りないからです。周りの人々に迎合して、その場限りの口から出任せが頻発し、言葉そのままに受け取るわけには行かないのです。著作権延長も、深く考えもせず発した、重みのない言葉のひとつではないかと考えられます。難題は山積していますから、指導力を欠いた傀儡政権は、来年の参議院選挙で大敗する可能性すら垣間見えてきました。当面頑張ってそれまで持ちこたえれば、この著作権問題も、雲散霧消して行くのではないかと思われます。

(2009.12.23 追加) 

参考 URL
INTERNET Watch:鳩山発言
Asahi.com:文科相、延長に意欲
時事通信:著作権保護70年に延長を=川端文科相
Hatena::Diary:死後70年でも 短すぎ 永続こそがあるべき姿【延長賛成派には、このような支離滅裂の論者しかいないのでしょうか?】
ニコニコ動画アンケート結果:「どちらともいえない」41.4% 【動画サイトでの年齢制限付きアンケート】
Slashdot:著作権延長反対派が軒並み外れた「基本問題小委員会」開始 【今回の問題以前のファイルです】
INTERNET Watch【右の要約】: インターネットユーザー協会;反対意見
産経ニュース:延長ならどうなる
著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム :もっと話そう、著作権のこと
IT+PLUS:「議論尽くさない著作権保護期間の延長にNO」・作家や弁護士らが団体発足
ことのは出版:正気か!鳩山首相。JASRACは天下りの温床だぞ
そらもよう(2009年11月19日, 2009年01月01日):青空文庫 会員宛ブログ
クラシック音楽へのお誘い〜Blue Sky Label〜:著作権延長の問題 【今回の問題以前のファイルです】
日経ビジネス ON LINE:著作権延長論に物申す 【今回の問題以前のファイルです】
+D Life Style:米国の前例に見る著作権法延長の是非 【今回の問題以前のファイルです】
池田信夫 blog(旧館, 2006.12.09):著作権の延長は有害無益だ 【今回の問題以前のファイルです】
ITmediaNews:「毒入りのケーキ」が再創造を阻む 【今回の問題以前のファイルです】
The Casuarina Tree:これが著作権延長を正当化する根拠たり得るのか 【今回の問題以前のファイルです】
絵文録ことのは:著作権保護は死後ゼロ年でいい 【今回の問題以前のファイルです】
ITmediaNews:著作権の“日本モデル”は可能か 【今回の問題以前のファイルです】
ITmediaNews:「Winnyでいいから読んでほしい」現役世代の本音 【今回の問題以前のファイルです】
 
全国LD親の会:要望書 【pdf, 保護期間とは無関係。でも、知っておいて下さい

 私は、 死後保護期間大幅短縮(最終目標は死亡によって「保護期間終了」)を主張しています。

著作権保護法案に関する要望

今回の事態に臨み、とりあえず古いファイルを復活リンクします。

著作権関連ファイル