ガリマール社の嘘

hair line

 1999年になって、ガリマール社は、自社版の内容と挿絵に多くの誤りがあったことを、やっと 認めました。しかし、それでもまだ、本心で懺悔をしたわけではありません。「誤魔化せるものなら隠し通したい」。そんな本心があからさまに見え隠れしています。
 初めて公に誤りを認めたのは、1999年発行の“folio 選集 3200”(ISBN 2070408507 )の巻頭言(フレデリック・ダゲー名)でした。そこで、日没の回数が44回が正しいこと、挿絵の多くに、原版とは少し違った点が認められること、を述べています。

 挿絵は「すべて」まがい物でした。原版と同じものは一つもありません。そして、ガリマール社初版発行に際しては、「原画を手に入れられなかったから」といっていますが、その責任はガリマール社にあります。レイナル・ヒチコック社との協議もなく、強引に発刊を強行したのです。そのことについては口を拭っています。仮に原画を手に入れたとしても、判形の違いから縮小原盤を作り直さざるを得ず、同じ結果になっていただろうと推測されます(下記リンク「ホンモノとニセモノ? 2系列の挿絵」参照)。さらに、自社の挿絵が原画と異なることは、少なくとも1980年には気づいていたはずです。私が所持している1980年版以来、“folio junior 354” には一貫してレイナル・ヒチコック版の挿絵を使用しているからです。【ホンモノとニセモノ? 2系列の挿絵

 日没回数が43回と間違ってしまったことについて、原因は不明とし、初期には44回であったものが、「1950年以降、43回になってしまった」と述べています。たしかに、 1945年版は44回です。それ以降、私が所持する1947年版および1948年版はすでに43回です。1946年版は、八方手を尽くして何年も探していますが、入手出来ません。でも(46年版が存在するならば)、おそらく43回であろうと確信しています。つまり、「1950年以降」ではなく、「1946年以降」なのです。【私は1946年版の実在を疑っています。1999年まで、ガリマール社は1945年版の存在を認めず、私の問い合わせにも「1946年初版」と言い張ってきました。一転してその存在を認めたのですが、1946年版は全く姿が見えません。彼らのいう1946年版は、実は1945年版のことであって、1946年に Le Petit Prince を発行したことはないのではないかと思われます。何しろ、連番号を打って発売した「1946年版」(実は1945年版)の発行部数すら「判らない」という体たらくなのですから。】
 自社の出版物すら確認せずに、読者に向かって嘘の弁解を述べ立てるという、呆れたまねをしているわけです。

 45年版に潜んでいる p.64の問題には頬被りをするつもりのようです。
 新しい挿絵の色彩は、サンテックスの水彩画とは趣を異にするものですし、 コッペパンを取り除くという簡単な修正さえ、未だになされておりません。

 ガリマール社は信用出来ません。挿絵を永久に独占するために、 ディズニー社と同じ手法を取る可能性がある(実はすでに取っている)ので、これからの行動を監視する必要があります。


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