議論百出、永久に結論は出ないだろうと思われる“apprivoiser”。第21章中に15回出てきます。新訳はどのように日本語化したのでしょう?
“créer des liens”“rites”も重要な意味を蔵しますし、それぞれの前後で apprivoiser の対象が変わったりしますから、区切りの意味も込めて翻案を比較してみました。
内藤 濯 さんだけは、変幻自在というべきか、無定見というべきか、細かな点まで見るとほとんど全部が違う単語です。すべての翻案で、同じ動詞の活用変化は一つにまとめました。発売順のリストアップです。
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なつく 仲良くする | 仲良しになる 仲良くする めんどうをみる | ||||
| 手なずける | |||||
| 仲良しになる 飼いならす | |||||
| 飼いならす | |||||
| 飼いならす | |||||
| 飼い慣らす | |||||
| なじみになる | |||||
| 飼いならす | |||||
| 飼いならす 育てる | |||||
| なじみになる | |||||
| なじみになる | |||||
| なつかせる |
半数以上もの人が「飼いならす」という落第点の答案を提出しています。キツネは、この物語の中心テーマを指し示す、要の狂言回し役です。この翻案では物語がメチャクチャになってしまうということが、なぜ判らないのでしょう。文学者の半数近くがこの陣営に含まれているのは、信じられません。